乳がん記録帳 in スイス

33歳でBRCA2異常の乳がん発見。2019年 肝臓・骨・リンパへの遠隔転移。スイスで治療中。2021死

シリコン片側抜去

左胸のシリコンを抜去した日 10月14日
傷が痒いと思って、傷口に貼ってあったテープをはがしたのはいつだった?
左胸が少し暖かいかもと感じたのはいつだった?

なんかいつもと違うかもと感じたのは12日の夜だった
13日の朝に旦那さんに違和感を伝える。その日の16時前に予約が取れた。

体がだるい。頭が痛い。関節も痛い。
風邪?でも、喉も痛くない、咳も鼻水も出ない。
熱を計ると、38度近い。なんかヤバい…

病院に着くとすぐにエコー室へ。かなり水が溜まっているとのこと。
医者から2つの選択を提示された

A今すぐ、シリコンを抜去する
Bシリコンをそのまま残せる可能性はほとんど無いが、抗生剤を投与して賭けをするか

医者はA以外考えていない様子だったが
私はやっと作った胸に未練タラタラ。
踏ん切りをつけるためか、もう一つ提案があった。
この診察台の上で、針を刺し、その分泌液によって判断する。
この針がすごく痛かった。だが、医者は悪くは無いと言った。
出てきたのは透明な黄色い液体だった。
これが白かったり、濁ったりしていたら、すぐに抜去だ。

残せる可能性に賭けて、Bを選択
医者からは「夜はかなり苦しくなるよ」と言われた
残りの分泌を別の注射器で吸い出し、次は抗生剤の投与が始まった。

この炎症のせいで血管が見えない。針を刺しても血が出てこない…
今まで失敗のなかった看護師さん達が、苦戦していた
そしてそのまま、入院

抗生剤、解熱剤、吐き気留め、食塩水を投与しながら、
仕事の連絡、ちょうど日本から来る友達への連絡、家族への連などをバタバタと済ませ、
旦那さんは着替えを取りに一旦帰宅。

荷物を持って来てくれた旦那さんと
病院の近くに住んでいる友達が来てくれたが、
あとの予定もあったので、2人は帰っていった。

解熱剤を打っているのに38度を超える熱が続く
様子を見に来る看護師も次の日は手術だろうからと、飲食禁止命令を出してきた。

まだそうとは決まってない!!と心の中で思う
だが
熱は下がらない。胸の熱さは取れない。
「残せますように」と目が醒めるたびに祈ったが、
翌朝の診察の結果、シリコンを抜去することが決まった

あーあ、こんな事なら、エコーの診察台の上で悪あがきなどしなければよかった
そうすれば、薬漬けにもならず、1日間苦しまなくて済んだのに…

それからは、前3回の手術と同じ
手術着に着替え、書類にサインし、手術室に歩いて入り、手術台に寝て、麻酔をされて、起きる。
今回違ったのは、手術時に旦那さんがその日に出張に出発していなかったこと。

抜去手術は1時間ほどで終わり、熱も嘘のように無くなった。
ドレーンの廃液も少ない。
次の日に退院できると思っていたが
念のため、もう1日病院で安静にしていろといわれ
やらなきゃいけない事がたくさんあるのに2日目を過ごした。

まいった……2度とこんな思いしたくないが
右がまだ残っている。感染症にならないように、普段からもっと気をつけよう