乳がん記録帳 in スイス

33歳でBRCA2異常の乳がん発見。2019年 肝臓・骨・リンパへの遠隔転移。スイスで治療中。2021死

少量の化学療法を始めてから2ヶ月

少量の定期的な化学療法を始めてから2ヶ月
合計5回の投与ができた
量はシスプラチン 50mg + ゲムシタビン 800mgで5回とも変わらず
自分の体表面積から考えると
ゲムシタビンもシスプラチンもおそらく約50%の量で行なっていると思う
(シスプラチンの対乳癌の量が調べてもよくわからない)
オコンコロジーの先生を信じるしかない

 

気になる副作用は
貧血・便秘
この2点が強い
疲労感はあるが基本的にはいつもなんとなく元気で
ダンスの仕事に行ったり、家事したりと特に問題がないのだが
調子に乗って動きすぎると、熱が出てダウンする
体が強制的に動きを1-2日シャットダウンしてしまう感じだ

 

さて、副作用
まずは便秘から
6年前普通に抗がん剤をしていても必ずなっていた
今更だが、他に副作用が無いぶん、気になってしまう
生野菜を食べたい気分が起こらず、食べないので食物繊維が足りない
果物の量は増えたが多分足りていないだろう
そこで便秘薬の登場なのだが、6年前にはなかった
Movicol(モビコール)というのを飲み始めた
今までのような下剤とは違うなーという印象を受ける
お腹がギュルっと痛くなったりはしない
即効性はないが、定期的に飲んでいれば大丈夫

 

次に貧血
オンコロジーの先生はゲムシタビンの影響が大きいと考えているが
ヘモグロビンと血小板の量がとにかく減る
白血球はNeupogen 赤血球はエリスロポエチン製剤を皮下注射して
様子を見てみるがなかなか貧血(ヘモグロビンと赤血球)が良くならない
血小板は輸血ギリギリのところまで下がったりしている
こんな血液値のため毎週はできず
2週、ときには3週近く次回の投与まで間が開いてしまうこともあり
さすがに3週近く空いてしまうと、癌が動き出すのではないかとヒヤヒヤする。
なんとなく癌細胞がアクティブになってくる感じがするのだ

 

それでも、悲観ばかりではなく
1週間前の血液検査の結果を見て医者が
「網状赤血球の数がいつも多い
なので骨髄は一生懸命に血を作ろうといている」と言った
まだまだ私の体は戦ってくれているんだなーと
嬉しくなる一言だった

 

抗がん剤ができないときは、できない時。仕方がない
割り切って!
ゆっくり、どっしり慌てずにやっていきたい

 

人生2度目の抗がん剤を選択 2

抗がん剤を選択して、早速開始となった

使うのはゲムシタビン+シスプラチン

血液値がよくないので、半量(もっと少ない?)から始めた

量は少なくても、不思議といままであった熱や痛みが

すぐになくなった…

 

なんとなくで始めてしまった抗がん剤

2回目を始める前に、オンコロジーの医師と

どんな治療を考えているかを聞いた

彼はメトロノーム化学療法を考えていると言った

実はこの方法、自分でもステージ4になってから

ずっと気になってた抗がん剤の投与方法だ

 

メトロノームのいう名前のとおり

長期にわたり、少量の抗がん剤を

定期的に投与していくというもの

抗がん剤は少量だから、副作用も少ない

 

根治の可能性はないので、共存という考えが今の自分に

一番しっくりとくるものだった

また、自分に有効な標的分子薬はほとんどないという現状も

抗がん剤選択の一因である

Webでこの療法を探すと

ごくごく少量の抗がん剤を毎日投与、という説明が多い

自分の場合はそれではないが

生活の質を保てれば良いと思っている

 

生活の質といえば

オラパリブやリボシクリブ などの標的分子薬

これらは思ったより、体や生活の質を下げているように感じた

抗がん剤のような強い副作用はないものの

毎日体がだるい、睡眠不足、食欲不振、やる気不足

オラパリブは食事時間の制限、リボシクリブは脱毛

などの面倒くささも、精神的につらかったように思う

とはいえ、標的分子薬は画期的だ

新しく自分に合うものが登場すれば使用するだろう

 

クリスマスを前に、3回目の抗がん剤を行おうと思っていたが

2回目の抗がん剤後、ヘモグロビンと特に血小板の値が低いため

3回目の投与はせず、鉄剤の点滴と、赤血球を増やす?注射を行った

まあ、2回目の投与はもともと血液値が低かったせいもあるが

血小板が1万5000まで下がったのには、さすがにやばいなと思った

早く回復したい

人生2度目の抗がん剤を選択

1ヶ月前の投稿にはCTの結果も横ばいと書いたが

その後、ラジオロギーの医師との経過観察のため

MRIで肝臓を確認したところ

3ヶ月前にはなかった小さな点が、いくつも戻ってきていた

残念ながら、SIRTは前回との間隔が短いのでまだ使えないのと

肝硬変の危険性があるのでまず

抗がん剤などの対策をした方がいいということになった

 

オンコロジーの医師にMRIの結果を持って

今後の治療について相談した

 

すでにリボシクリブ は量を減らしていたが

あまり効いていなかったこと

マーカーがびっくりするくらいの上昇

そして、体調の不良からやめることに決定

肝臓以外のところの痛みがひどくなったら

放射線やサイバーナイフなどで対応できるとのこと

 

それ以外の治療で提案されたのは2種類

 ・HER2に期待してカドサイラを使用

 ・抗がん剤を使用

 

医師はまずカドサイラ→抗がん剤の順を進めたが

自分はまず抗がん剤を選択

 

理由は、カドサイラが効果があるかないかわからない

効果がないうえ体調が悪いところに

追い打ちをかける可能性がある

あと、HER2の感受性が低いことがわかっているので

保険会社が支払わない可能性が高く

リボシクリブ同様、実費で月に数十万かかるかもしれない

 

自分的には、まず全身療法をして

散らばったがん細胞を少しでも倒し

マーカーを少なくしたい気持ちが強かった

また、BRCAがあるので、プラチナ系の抗がん剤は

効果があるのではないかと考えた

 

続く

最近の体調

10月に日本に帰省したのだが
体調不良により、あまり楽しめなかった

毎日36度後半から38度以上を行き来する弛張熱が出て
解熱剤に頼る帰省となった
3週間の日本滞在中、2回病院に行き
血液検査や尿検査をしてもらった

1つの病院では、腫瘍熱ではないかとの診断で、その先生からは
「もし自分の妻があなたと同じ状況なら、一刻も早く自国へ帰る
 いまの状態で、そんなにハキハキ喋ったり、動けていることが信じられない」といわれた
結局、台風の影響もあったため、帰国を早めることはできなかったが
最後まで、体調の悪い日が続いた

帰国してからすぐに、血液検査と尿検査それにエコーとPET CTを撮り
オンコロジーの先生と話しながら
原因を探ってみるも、あまりよくわからず
CTでも結果は横ばいで、骨やリンパには少し増えたけど、肝臓の方は悪くなっていない
エコーでもほかの臓器の肥大などは見えない
腫瘍マーカーは上がっているが、(旦那さんの通訳だと)ぐちゃぐちゃしていて
通常の上がり方ではないらしいく判断が難しい様子だが
オンコロジーの先生は、リボシクリブが大きな原因だと考えており
薬を変えるかな、とも言っている
自分的には、副作用もほとんどないのでリボシクリブを続けられるなら
続けたいなとおもっているのだが…まあ、お金のこともあるし……

そんなことで1ヶ月間ぐらい、高い熱が出て
腰、首、太ももから、骨?筋肉?なのか内側からズッキンズッキンと響いてくるような痛みと
慢性的な痛みとで、家にある解熱・痛み止めを引っ張り出して
様子を見ながら過ごしていた
この1,2週間はだいぶ落ち着き、熱もほぼ平熱で、痛みも少なくなった
だるいが通常の生活を送れているので、大丈夫だろう

SIRT後の経過

2度に分けて行なったSIRTの術後、初めてのMRI検査をした

結果としては完璧ではなかったが、良好であった

特に1度目に行なった側は、一番大きかったものを含め

目に見えるものはなかったので

良く当たってくれたようだ

 

完璧ではなかったと書いたのは

2度目に行なった側で、2,3個が残ってしまった

だが、新薬リボシクリブのおかげもあるのか

術前のMRI画像と比較してもほとんど変わっておらず

手術をしてくれたラジオロギーの先生は

1度目に行なった側に腫瘍が戻っていないし

経過は良いのではないかと言っていた

 

来週はオンコロジーの先生と話をする予定だが

ラジオロギーの先生は3ヶ月間様子見でよいとの考えだ

 

とりあえず、一安心した

3ヶ月後またどうなっているのかわからないが

久々に明るい結果で、とても嬉しかった

2度目のSIRT

7/152度目のSIRTを行なった

病室は個室でゆっくり過ごせた

 

手術は前回よりは簡単で

息を吸って吐いても2回だけで

ものの30分くらいで終わった

病院での過ごし方も前回と同じで

前日入院~手術~翌日退院

 

経過は1回目の時より肝臓の圧迫される感じはほとんどないものの

家に戻ってきてから、38度を超える熱が4日間続いた

腰回りも痛く、寝る時には痛み止めを飲んだ

でも、腰回りの痛みはどうやらSIRTの副作用だけではなさそう

放射線を受けて熱が出ているのだから

関節や骨髄抑制あってもおかしくないし

便秘による腰痛が出ていたかもしれない

 

肝臓に関しては6週間後にMRIで確認する予定

余計なMRIやCT検査はしないので

「がんはどうなった?なくなった?」と質問されても

「CTしてないからわからない」と答えている

ただ現在は、まったくもって問題がない

 

元気なのだが

体全体の筋肉が落ちてしまった感じと貧血

それと体重がなかなか増えないのが気になっている

もう2-3キロくらい増やしたい

3回の入退院と肝臓への放射線

肝転移が見つかってからお酒も少なくなっているし

体にはまだがん細胞があるし

まあ、痩せるのもムリがない

 

ポジティブに考えるなら

成人して以来のナイスなプロポーション

余分な脂肪と太もものセルライトもほとんど無くなり

39歳でショートパンツで街を闊歩できる勢いだ

あとは毎日の筋トレに励みたい

 

友人たちへ連絡、10月ごろに一度日本に帰る予定