乳がん記録帳 in スイス

33歳でBRCA2異常の乳がん発見。2019年 肝臓・骨・リンパへの遠隔転移。スイスで治療中。2021死

予防的乳房手術

アンジェリーナ・ジョリーのおかげで、予防的乳房手術が話題になっている

「乳癌でもないのに、やり過ぎ」という声もちらほら聞こえるが
スーパースターの、この選択は素晴らしいと思う
自分のキャリアを壊さず、外見も守り、化学療法のリスクを減らし、手術の回数も極力減らせる
そして、家族も「闘病」というネガティブなものから、遠ざけることができた
未来は分からないが、現在の所はベストなのではないか

はっきり言ってBRCA異常の宣告は、乳癌、卵巣がん宣言と同じように辛い
なんの予防もしなければ、ほぼ確実に「再発・転移の確率が高い癌」になるのだから
(これは私の意見なので、「違う!」と思われたらごめんなさい)

アンジーの手術は最善の「予防」なのだ
やり過ぎの予防でも、癌にならなければ、その方がいいと思う
自分だけではない、家族を含め、周りの助けを要するからだ
一緒に頑張ってくれる人も、
精神的ダメージをたくさん受けていることは忘れてはいけない

遺伝子異常の癌は、若い年齢で発症するリスクが高い
実際私もそうだが、デリケートな問題が山積み
仕事はどうするかからはじまり
手術をすれば胸は本物ではなくなる。卵巣は取らなければならない。
子供は産むのか?壊れた遺伝子を引き継ぐ可能性のある子供を産むのか?
20代で発症すれば、結婚はできるのか?等も含まれるかも

まだ3ヶ月先になるが、私も手術をしなければならない
乳首を含めた両側全摘手術をしようと決めている
左側は原発源、右側は「予防」である
再発・転移リスクの軽減と
両側切除の方が再建が綺麗にできるのではないかと考えた
乳首を残さないのは、母親が乳頭パジェットをやっているから

同時再建も、手術回数が減ることと
精神的ショックの軽減を狙って考えてみたが、
放射線治療の可能性もあるので、2次再建にしようと思っている

自家組織での同時再建なら、放射線に影響がないと言われたが
余計な脂肪がついていないのと、必要以上にからだに傷をつけたくないので
再建はシリコンでと考えている
放射線後の再建は、皮膚が硬くなってしまうので難しいと読んだが
いまの技術なら、術後1年以上をあければ、全摘でも再建が可能と言われている

ーーーーー

なんだか、何が書きたいのか整理しきれなくなっている
言いたかったのは、アンジーは乳がんを未然に防げる検査があることを教えてくれた
  年齢が若い
  家族や親戚に乳がん・卵巣がん・前立腺がんの人が何人かいる
という人へ、遺伝子検査の手段があることを知ってほしい

遺伝子検査の結果異常がなければ、一安心(異常がある人の方が少ないのだから)
異常があって手術に踏み込まなくても、癌のリスクがあることを知って
定期的に検査をしっかり受けることがなによりも、大切だと思う
化学療法とかホルモン療法とか、やらないで済むならその方がいい

「やり過ぎ」「無料の定期検診だけでいいんじゃないの」という人に
ちょっと事情が違うよ、軽々しくいうなよ

ということを言いたかっただけだ